■トルコで見たこと思ったこと
普段は、旅行紀以外に記述しないのですが、旅行先がトルコであり、良いガイドに
巡り合えたことから、今回のトルコ旅行の総集編を含め、旅行を通じての感想等を記して
みたいと思いました。
今回のトルコ旅行では、初めからアンラッキーなことが多かったのですが、
唯一、現地ガイドが「ニハットさん」であったことが最大のラッキーと感じています。
(彼は40超えで、独身と言っていました。)
トルコについては、親日国であること、アジアとヨーロッパの境にあること、
石灰棚があることくらいしか基礎知識もありませんでした。
旅行を通じて、見たこと聞いたこと思ったこと、考えたこと、あとで調べたことなど
まとめてみたいと思いました。
従って、個人的な見解や間違いがあるかもしれませんが、ご容赦願います。
また、不都合がございましたらご一報いただけますと幸いと考えています。
●現地ガイド ニハットさんについて
今、「海の翼(秋月達郎著)」という本を、電子書籍で読みました。
なぜかと言うと、トルコのガイド「ニハットさん」に勧められたからです。
すべてが実話なのかは疑問が無いわけではありませんが、トルコの
皆さんの日本に対する考え方や、共通の宿敵ロシアへの姿勢などが
良く理解できます。
「いつか日本へ恩返しをしたい。」との思いが伝わってきます。
内容は、エルトゥールル号の沈没に係る話と、1985年の日本人救出のため
トルコ航空機(特別機)を出してくれた話です。
← エフェソス遺跡で熱く説明
するニハットさん彼にはHP掲載
の承諾は得ていませんが
きっと大丈夫だろうと信じて
います。
なぜか、サングラスを掛けると
カッコ良くなります。
※注: 検索するともう一人、
3人の子供がいるという、同じく
現地ガイドのニハットさんが出て
くるようですが、独身のニハット
さんです。
なお、ニハットさんは多くの皆さん
のホームページに登場しますので、
参考にリンクを乗せてみました。
参考(ニハットさんが登場するHP)
★http://kuroda-home.net/wp/sub/1%E6%9C%882%E6%97%A5/
★http://www.aya.or.jp/~sarasa/world/2007/turkey/day01.htm
★http://butanekoahiru-de55.at.webry.info/200902/article_7.html
★http://www.nirako-dosokai.org/melmaga/tabiroku/no29/tabi29.html
★http://bajiru.sakura.ne.jp/turkey/turkey_2.html
★http://traveltoturkey2008.wordpress.com/12%E6%9C%8830%E6%97%A5/
今回の旅行はツアーではあるが添乗員がいない。現地のガイドが添乗員を兼ねる。
トルコ、アタテュルク空港について、どんなガイドだろう?やさしい女性だといいなと勝手に思いつつ
期待は完全に外れてしまった。ジーンズをはいたなんとなく、品のない中年男性であった。
・でも日本語はぼぼ完ぺきで、全く問題なし。
・2日目から本格的な観光に入るが、説明がわかり易い。また詳しいことまで知っている。
また、プライベートなことからさまざまな事について熱く語る。
・日本や日本人に対し、好意的・親日的である。
・何よりも、トルコと日本が本当の友好国になることを願っている。日本人がよりトルコを知って、
理解してくれることを望んでいることが伝わってきます。
上記HPに書かれた皆さんと同感です。
彼は独身であること、日本の協力がトルコは必要であること、日本語を「日-トルコ 友好協会」で
勉強したことなど、 一生懸命に熱く語る彼のガイドに、引かれたのは私だけではないと思います。
もちろん一部にはそれを心良く思わない人もいらっしゃるかと思いますが・・・
こんなことから、ニハットさんの説明を引用しながら、トルコを紹介してみたいと思いました。
■ トルコの位置
トルコの地図を改めて見ると、海に囲まれており、確かに世界の交通の要衝と感じます。
■トルコの国の概要について
トルコは正式名称は、トルコ共和国(Republic Of Turkey)です。
面積は780,576平方キロメートルで日本の面積の約2倍です
人口は、7千562万7384人(2012年12月現)
首都は、イスタンブールではなく「アンカラ」です。
民族は トルコ人ですが、その内訳としては、クルド人、アルメニア人、ユダヤ人等にようです。
宗教は イスラム教ですが、詳しくは「スンニ派」、「アレヴィー派」が大部分を占めるようです。
■トルコの産業
トルコ国家統計庁発表の2012年度のデータでは、サービス業が57.7%、工業が23.8%、農業が8.0%のようです。
主要な貿易品目は、輸入が宝石・貴金属が10.7%、自動車9.9%、機器類が7.8%です。
一方、輸入は、石油・天然ガスが25.4%、機械類11.1%、鉄鋼8.3%です。
主な貿易相手国としては、輸入がロシア11.3%、ドイツ9.0%、中国9.0%で日本は1.5%で15位となります。
輸出国としては、ドイツが8.6%、イラク7.1%、イラン6.5%、で日本は0.2%で59位となります。
■トルコの歴史
トルコは、長い歴史がある。 詳細は後日勉強していただきたいと思いますが、紀元前6000年ごろから集落が
出来始め、紀元前133年ころから始まるローマ時代からビザンチン帝国時代、セルジューク朝時代、オスマン
帝国時代を経て、1922年から、共和制となっています。
オスマン帝国時代の最盛期は、バルカン、アナトリア、メソポタミア、北アフリカ、アラビア半島まで及ぶ大帝国でした。
1299年から1922年まで続いた「オスマン帝国」も、第一次世界大戦でドイツ側について参戦するも、敗戦国となる。
1919年から1922年まで祖国解放戦争が起こり、空港名にもなっている「アタチュルク(ムスタファ・ケマル・パシャ)」が
率いるトルコ国民党がギリシャ軍を撃退し、スタルン制度を廃止し、現在の共和制となっています。
オスマン帝国の滅亡とともに、共和国となるが、敗戦国ゆえに、連合国と「ローザンヌ条約」を締結する。
ところが、ここに書かれていない、密約として、今後100年間エネルギー開発(原油の掘削等)を行わない
ことだそうです。これについては、ガイドの「ニハットさん」も言っていました。
また、自動車等の産業も禁止されているそうで、代わりにドイツをはじめとしたEC各国や日本の自動車メーカーを
誘致しています。これも、2023年で期限切れ。トルコは10年後の準備に向かっているようです。
でも100年は早いものですね。
こんな事情からトルコの工業化はあまり進んでおらず、トルコの人からの見かたでは、日本より10年くらい遅れて
いると思っているようです。
■トルコ人
トルコの人種は、「クルド人、アルメニア人、ギリシャ人、ユダヤ人」と紹介されていますが、ニハットさんの
説明では、もはやトルコ人との区分は意味が無いと言っていました。 なぜなら、いろんな人種同士が結婚して
どの子どもは何人かという論議になる。ニハットさんの知人(トルコ人)もシリア人と結婚したと言っていました。
さまざまな人種の移動があることから、ボーダーレスになっているようです。
また、ドイツとの関係が良く(第1次大戦の協力国)、いわゆる出稼ぎに出ている人も多いようです。
従って、人種で言うトルコ人という定義は既に無いと思ったほうが良いと思います。
■トルコのエネルギー
前述のとおり、トルコは黒海沿岸を中心に多量の原油や天然ガスがあると言われています。しかしながら現時点では
採掘ができないため、輸入品目として、石油・天然ガスが25.4%でトップであるのが理解できます。
また、火山国トルコでは、日本の企業(商社の名前は忘れました)が地熱発電プラントを設置し稼働しているとの
説明を受けました。
風力発電はあまり見かけませんでしたが、最近、ドイツの電力会社が政府から発注を受けたと言っていましたので、
今後、風力発電も進んでいくかと思われます。
■トルコの産業
○農業
ガイドのニハットさんの説明では、トルコは農業国だと言っていましたが、資料からはサービス業がトップで農業
は8%程度しかありません。この産業割合が何を指針としているかわかりませんが、トルコの食糧自給率は100%
でさらにEU諸国へ輸出しているこのこと。場所のよっては温暖なため、2毛作、3毛作を行う場所も多いと言って
いました。
実際、広い丘陵地が続き、小麦など穀物を中心に広大な畑に農作物が作られています。
日本と違い、トルコは丘陵地が
多いので畑として利用しやすい地形です。
収穫が終わった麦畑では、ヒツジさんが
残った茎の部分を食べていました。
もともと遊牧民の国なんでしょうね。
また、トルコで消費される野菜・果物の
ほぼ全部が国内で生産されているとの
ことでした。
昔はトルコの人たちは「遊牧民」で
家畜と共に移動していたそうですが、
政府の方針で、国が土地を無償で与え、
人々の定住を図り、農業により食物を生産
させ、また子供たちには学校へ行かせ、
教育を進める。
トルコ政府は、なかなか考えたものです。
もっとも、平地が広大にある国だから こそできる政策ではありますが、・・・・
こんな風景は普通です。 大量のスイカがトラックに乗っています。
ちょっと細長いスイカで、どこでも出てきます。
なお、トルコもECへの加入を希望しています。ニハットさんの話では、トルコがEUに参加すると、
食料品の輸入価格が上がることになり、不利となるので他の食糧輸入国は反対しているとの話でした。
蛇足ですが、キリスト教が多いEU諸国に対し、トルコはイスラム教が中心との見方もあるようです。
○トルコの工業
トルコの工業化が進んでいないと書きましたが、一方で広大な土地を無償で提供し、海外企業を誘致し、
最初は非課税または減税措置があるようで、多くの有名な企業が進出しています。
特に自国では条約によって禁止されている自動車産業については、ドイツ、フランス、イタリア等の
自動車メーカーが、日本からも、トヨタ自動車の工場も見受けられました。
ローザンヌ条約によるエネルギーの開発の規制が2023年に解禁となることを見込んで、海外の投資と
技術を呼び込んでいるようです。
■ トルコと日本の関係
トルコが親日国(日本も好印象を持っている)ことは、周知のとおりですが、その始まりは、先ほど紹介した
「海の翼」に書かれているとおり、1890年のエルトゥールル号事件で紀州串本沖で沈没し、けがをした乗組員に対し、
手厚い救護により、69名が救出されたこと。
一方、1985年には、イラク・イラン戦争の際、テヘランで孤立した人たちを海外へ移送すべくトルコ政府が
トルコ航空の特別機を飛ばしてくれたことについて、概要程度は多くの人が知っているのでないでしょうか?
トルコではエルトゥールル号事件で日本がトルコ人を助けてくれたことを知っている。一方日本ではそれを
知らない人も多い。
ニハットさんの話では、トルコでは子供の頃に、お爺さん、おばあさんから、口伝えになんとなく「エルトゥールル号」
の話を聞く。学校に入ると、授業でも教え、教科書にも載っており、学校で教えているとのこと。
国の方針として、教育の重要性がわかるような気がします。
だからこそ、政府が日本人のために特別機を出してくれる。
自国民の多くは危険を冒し、陸路輸送するようなことであっても、国民が怒らない。
日本の教育も、かくありたいと感じる次第です。
また、小泉総理が経済会議でトルコへ訪れた時に、「トルコ国民と特別機のパイロットにお礼を言いたい」として、
そのパイロット と面談したことがトルコでは話題になったそうだ。しかし、私の記憶には、かすかに、そんなことが
あったかもしれない程度です。
トルコ人が日本人を理解し、親日的であることに対し、日本人はあまりにもトルコやトルコ人の考えを
知らなさすぎるにではないかと感じます。
日本をよく知っているニハットさんも同じ思いを持って、彼なりの思いや希望を伝えているのだと思います。
この旅行では、絨毯屋さんで、絨毯は買いませんでしたが、多分日本語を勉強しているトルコ人と世間話をして大変勉強に
なったと思いました。トルコ人からすると日本や日本文化に対する思いは我々以上かもしれません。
■どうして、日本の航空会社はトルコの乗り入れていないのか?
EC圏やアメリカ、アジアでも、ほとんどの場合、相互乗り入れしていると思いますが、トルコは日本からは、
トルコ航空が乗り入れていりだけです。また、最近、週2回夜発便を増便するとのことです。
先ほど紹介のとおり、「トルコ政府がトルコ航空の特別機を仕立ててくれたお礼」があるようです。
この頃、トルコ航空は成田への乗り入れを希望していたが、離着陸回数の制限から、その希望は叶わなかったようです。
しかしながら、この1件を受け、日本政府が動いた結果、トルコ航空の乗り入れが認められ、今やトルコ航空の
ドル箱路線となっているようです。
こんなことから、日本の航空会社も遠慮しているのでしょうか?
こんな裏話を聞くとちょっと厭な気もしますが、「トルコだからしょうがないか。」と言ったところでしょうか?
← 北ウイング38番ゲート
ANAとの共同運航便ですが、機材は
すべてトルコ航空。
仮に、JALかANAが直行便路線を持てば
利用客は多いと思います。
なのに、日本の航空会社は路線を持って
いません。
一方大韓航空は直行便を持っていて
一部の格安旅行では、これを利用している
ようです。
■どうして、トルコツアーは安いのか?
トルコツアーは他のヨーロッパ諸国に比べると格段に安いと感じます。特別に物価が安いわけでもなく、
トルコ航空の航空運賃も極端に安い訳ではない。
しかし、「H旅行社」の新聞広告では10万を切るくらいの価格。どう考えてもあり得ない価格です。
ホテルが5つ星では無いにしても、それほど悪いわけではありません。
以降は、推測になりますが、標準的なトルコツアーの3点セットと言えば「皮製品、絨毯、トルコ石」です。
好むと好まざると、強制的に行くことになります。普通、このバックマージンが旅行代金に還元されているとしか
思えません。
絨毯屋さんへ行った帰りのバスで、ガイドのニハットさんの説明では、絨毯織りなどは昔からのトルコの
伝統文化として伝えられており、昔はどこの家でも絨毯を織ってそれこそ「嫁入り道具の資金」となって
いたようです。
一方、産業構造が変わり、地方でも、外へ働きに行く機会が増えたことから、家で絨毯を織ることが
減ってきたそうです。こんなことから、「伝統技術が消えてしまうのではないか!!」と危惧する声があり、
そこで、トルコ政府が補助金を出して、伝統を守ろう(残そう)としているそうです。(ニハットさんの話)
他の方のHPでは、トルコ人の若者への外国語教育に補助が出ているとの話もありますが・・・
トルコ政府がどこで、どのように補助を出しているのか、明確ではありませんが、何かの形で政府から
これらの産業に対し、補助金が出ているようです。
話をまとめると、
①トルコ政府が絨毯屋さん等に補助を出して、技術の伝承を図る(半官半民だから)
②補助をもらったお店は、旅行会社と組んで、ツアーに組み込む
③旅行者が買ってくれるほど、店も儲かるし、技術の伝承や、海外へのPRになる
旅行会社には「バックマージン」を支払う。
④トルコ政府は売上からの税収や、旅行者の買い物などを通して税として回収する。
⑤さらに観光客が増えるのでたとえば日本から直行便でやってくるツアーが増えればトルコ航空も潤う
⑥トルコの観光客が土産など消費をするので、産業全体にプラスになる。
考えてみると、トルコ航空が直行便を持っているメリットを最大に生かしています。
うまく回るように考えたものです。
ただ、旅行会社やガイドがバックマージンで儲けているような構図ではなく、本来の「技術伝承の意図」を
もっと説明したほうが、よいのではないかと感じました。
バックマージンの制度はある意味では、サービスの競争原理に繋がるので、すべてが悪ではないと思います。
《買いたくもない、皮や絨毯、
トルコ石など、貴重な時間を費やして、
しかも押し売りのごとく、マンツーマン
でセールスされるのは苦痛な時間です。
但し、その背景として、国の方針として、
「織り子の保護のため」また「伝統」を
海外にPRするとともに、買ってもら
えれば、技術を継承しつつ、店の売り
上げも伸ばすと言う、したたかな戦略
があるのでは ないでしょうか?
このお店も半官半民(日本で言う
第3セクター)のお店のようです。
でも、いくら良い絨毯と言えども
ちょっと高いですよね。
日本の庶民が買える金額ではない
と感じます。
また、従業員の多さを見るたびに、
人件費が掛るのだろうと余分な心配
をしてしまいます。》
でも、デメリットがあって、旅行会社は旅行費用をさらに下げるか、自分たちの利益を増やすため、バックマージンをピンはねしたり
ガイドの契約額(日当)をバックマージン分をあらかじめ削って支払わない会社があると言っていました。
このような会社の依頼があると、自分の日当を稼ぐためにも、ガイドがツアー客に買ってもらうように仕向けたり、このようなことから
ガイドとツアー客とのささいなトラブルが生じる原因だと言っていました。
特に安いツアーにこの様なことが多いので、ニハットさんは、「正規の日当を支払わない旅行会社の仕事はしないと言っていました。
多分、トルコの印象が悪くなることで、彼が考えている「トルコを知ってもらいたい。」「より友好関係を構築したい。」という目的に
反することなのかと思いました。
ちなみに、正確ではありませんが、絨毯屋さんでも、国営かどうかわかりませんが、国の資本または補助金が入っている店と、
補助金がが入らない民間の店があるようです。 後者に、特にその傾向があるようです。
■トルコの観光について
トルコには多くの世界遺産があり、多くの観光地があります。
それは、トルコの歴史が長いからでしょうか?
ニハットさんの話では、このような世界遺産が20~30年先には減ってしまうのではないかと心配していました。
パムッカレにしても温泉の量や位置が変わると白い石灰棚は変色したりしまうことを心配していました。
思えば、ギョレメにしてもやわらかい石がどんどん削れてゆき、崩壊や落下で洞窟自体もだんだんなくなって
しまうことは素人でも納得できます。いつまで現在の遺産が残っているのでしょうか
左はギョレメ野外博物館の洞窟。
崩れて危険になったため、安全のため、
多分モルタルか軽量コンクリートの類で
補修がなされています。
今後も、温暖化や酸性雨が多くなれば
さらに崩落が進むことは容易に予想されます。
いつまでも貴重な遺産を残したいものです。
現在観光客のトップは韓国人、ついで日本人だと話していました。まあ韓国は大韓航空が直行便路線を持っていることから
なんとなくわかります。3位はきっと中国人なんでしょうね。???
トルコ政府は特にイスタンブールなど歴史地区において古い建物や景観を残す努力をしています。
トルコの建物の多くに、屋根に太陽光温水器
が載っています。
このような建物では良いのでしょうが
昔からの歴史がある地区では、景観上の観点から
このような太陽温水器の撤去を求めているとのこと。
また、地区によっては、建物の改築に当たっては、
もとと同じ外観となるよう求められ、そのコストを支出
するのが嫌な人は、国に建物補償を受け、外へ出ていく
ことになります。
政府は、買い取った建物を民間に貸出し、ホテルや
レストラン等に活用させ収入を得るとのことでした。
カッパドキアの洞窟住居等はその代表例かと思います。
トルコ政府が観光や景観確保にいかに力を入れているかが
わかります。
今後も観光立国としてやって行く意思の表れでしょうか?
■トルコで見た風景
◎トルコには国旗はたくさん
トルコを走っていると多くのトルコ国旗を
見かけます。
特に何が施設があるわけではないと
思いますが、高台には大きなトルコ国旗が
風にたなびいていました。
ガソリンスタンドや企業・工場
にあっても、トルコ国旗は必ず
中心にあります。
法で決められているのか
愛国心があるのかわかりませんが」
日本はあまりにも国旗を大切に
しない国と感じてしまいます。
小高い丘の上にもかなり大きな国旗が
あります。
◎トルコには日本車が少ない
もう30年くらい前になりますが、ヨーロッパを訪れた頃は多くの日本車を見かけました。
カローラ、サニー、ファミリアなど、たくさん見かけたものです。
しかし、トルコではほとんど日本車を見かけません。たまに、日本でいうビッツ、マーチ、フィット
と言った車をわずかに見かけるだけです。
ほとんどが、ベンツ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲンと言ったドイツ車やフィアット等の
イタリア車、プジョー・ルノーを代表とするフランス車に韓国の現代等が多く見受けられます。
また、バス(観光用デラックスバス)にあってはその多くがベンツ製です。
今回利用したバスもドイツ製です。
日本車の輸送コストが高くつく
のでしょうか?
トルコにもトヨタや日産の工場がありますが、
その多くがヨーロッパ向けのようです。
◎トルコのインフラ
職業上の関係もありますが、街のインフラが気になります。
ニハットさんも、(インフラについて)、トルコは日本が必要だと言っていました。
トルコと日本は友好関係が深いのですが、政府間でもODAでの円借款で、第2ボスフォラス大橋
(正式名称:ファティヒ・スルタン・メフメット大橋)は、IHI(石川島播磨重工)が受注して建設されたとのこと。
地熱発電所も、日本企業(住友商事か三菱重工?)が受注しているとのことです。
また、ボスフォラス海峡を渡る橋が渋滞することから、現在海峡を渡る地下鉄工事が進められています。
これは、テレビ(世界不思議発見かな?)でも紹介されていましたが、大成建設が受注し、現在建設中(多分
オリンピックを目標に)です。テレビでは、地下工事中に「遺跡」が発見され工事を止めざるを得ず、遅れ気味
であると紹介されていました。
蛇足ですが、トルコは道路網は整備されて、観光バス等は問題ないのかも知れませんが、個人的には
日本の新幹線のような高速鉄道網があっても良いのではと感じました。
日本は今後もトルコのインフラの後押しがでくると良いと思っています。
←船から、橋を見上げてみました。
多くのインフラは、日本を含め、ヨーロッパ諸国
を中心として、ODAのような補助がだされ、
これにより建設されているようです。
←カイセリ付近の鉄道レール。
電線も無いのでディーゼル車が
走るのでしょうね。
新たな高速幹線鉄道の整備が
計画されているようです。
←イスタンブールの路面電車
さすが約1363万人の人が住む街。
かつては、東ローマ帝国の首都
コンスタンチノーブル
坂も多く、赤い路面電車が似合います。
イスタンブールのアジア地区です。
歩道面もあまりきれいではなく、
マンホールを埋めたような跡もあり
きれいとは言えません。
歩道の段差なども多くあり、欧米各国
で言われる「ユニバーサルデザイン」には
少し遠いような気がします。
■コンヤやなぜか自転車の街
人口100万人の街コンヤは自転車道の整備が進んでいます。
理由はよくわかりませんが、ブルーの自転車レーンは日本と同じ色です。
コンヤの街に入るとブルーの自転車
専用レーンが見受けられます。
日本ではここ最近、自転車道の
整備が進められていますが、
なぜかコンヤだけは自転車道の
整備が進んでいます。
■ トルコの食事
世界3大料理の一つとされるトルコ料理ですが、日本人には今一つ受けがよくありません。
まずいわけではありませんが、色合いや普段食べなれない「羊や山羊の類」が出されれば、避けたくなってしまいます。
今回の代表的な料理は以下のとおりです。
個人的に意見としては、色合い等も含め、「いま一つかな!!」といったところです。
◎ケバブ系 (食べなれないためか、ドネルケバブ以外は遠慮したくなります。
シシ ケバブ テスティ・ケバ
(日本で言う焼き鳥のように串刺しです (牛肉と野菜の壺焼き料理)
ドネルケバブ
日本でも良くある、大きな肉の塊を削いだもの
◎キョテフ (トルコ風ハンバーグ)
まさにジューシーで無いハンバーグかな。 機内食でも出てきます。普通においしいです。
◎ピザ系
「ピデ」という、トルコ風ピザ
チーズの塩味が効いて、普通に
おいしいです。
トルコのデザート
季節柄でしょうか、ほとんどの場所でスイカが出ます。 ライスプリンだと思います。
ウリも豊富です。(メロン?)
アイスクリームです。 パクラアウァだと思いますが・・・
トルコの飲み物
基本はどこでも、EFESビール(缶で出ます) 同じくEFESビール(瓶もあります)
日本ではちょっと怒りたくなります。
その他、オランダのTUBORGビール(缶) こちらはめずらしく、グラスで出てきます。
ジュース類も缶で出てきます、 中央左上のヨーグルトのカップのようなのが、
アイランという、ヨーグルトを塩水で割ったような
飲み物ですが、二度と飲もうと思いません。
■ 今回宿泊のホテル(個人的な評価と感想)
イズミール イズミールヒルトン (★★★★★)
ヒルトングループだけあって、充実しています。30数階の高層ホテルです。
海側に面した高層階の条件であれば、景色、広さ、設備、レストラン等問題は
まったくありません。ロケーションも悪くないと思います。お勧めです。
天を仰ぐような景色です。 ピロティはガラス張りで洒落ています。
他の高層ビルを見下ろす高さ。
階下の街が小さく見えます。
部屋からはエーゲ海が望め
イズミールの街が一望できます。
夜の夜景もバッチリです。
パムッカレ
リクス・リバー・ホテル(★★★+☆☆)
温泉地のため、リゾートホテルです。景観のために高い建物は禁止で、2階位が限度なのでしょうか?
宿泊設備としては、大したことはないか、中以下かも知れませんが、スパが整っていて、これが目的で
くる人には良いかと思います。
夕食は屋外で、トルコ料理のバイキング方式です。 WiFiもパスワードを聞けば、フリーで繋がります。
宿泊した部屋からの景色は悪く、多分みんな良いとは思えません。
部屋でゆっくりというより、施設(スパ、プール)を楽しむには良いかもしれません。
食事はトルコ料理のバイキング方式となります。味は悪くないと思いますが、日本人の嗜好に合わない
ような気がします。
カッパドキア
アルフィナ ホテル 私の評価(★☆☆☆☆)
ちょっと厳しい採点です。MDCホテルの代替えです。
高層階の部屋はわかりませんが、1階は絶対お勧めしません。というより、やめた方が良いです。
設備はそこそこですが、洞窟ホテルに泊っている感覚はまったくありません。
玄関先。5階まであるようです。 庭は手入れされていて、上から望むときれいかも?
ベッドの背面は岩ですが、縦横の格子を見ると バスルームは扉が完全に閉まってシャワーには
下地がブロックのようにも見えます。 最適。ジャグジーは不要です。
イスタンブール
ルネッサンス・ポラット・イスタンブール 私の評価(★★★★+☆)
ここも、スイステルの代替えホテルです。
ご存じ、アメリカ系ルネッサンスホテルで、設備・広さ・朝食レストラン等
ほとんど問題はありません。
問題は、中心地から遠いこと。周りに1件だけ小さなスーパーがありますが
それ以外は何もありません。
このホテルは、通常のホテル以外に、コテージの様な別荘風の建物があります。
ほぼこの中で1日過ごせそうなところです。
周辺には緑も多く、この海岸線上に、空港へ 写真はプールサイドの様子です。
到着する飛行機が見えます。
■今回買ったトルコの土産
◎ チャイグラスセット 5組
この二卓は我が家用 下の2つ+未開封1卓はプレゼント用
◎ハンカチ(チャイのおまけ)
チャイのついでにもらったハンカチ チャイ各種。
1,200円と言うので高すぎると言った。
我が家用の松の実はちみつ。松のはちみつはすごく希少価値があるとの話。話のタネに買ってみました。
右の写真は、レモンソルト。レモンの味がする岩塩です。
その他、ロクム10箱+おまけ1箱、別途ロクム5箱、スーパーで買った、クッキー、チョコレート、ウエハウス等が
今回のトルコ旅行のお土産でした。
■トルコの犬、猫
最後に、よく皆さんが撮っている、トルコの動物です。
犬も猫も暑いのかほとんど動かないで、じっとしています。
観光客慣れしているのか、逃げることもしません。
こんなことろが、逆に愛くるしく感じるのでしょうか?
エフェソスの猫 柱の日陰で涼んでいます。太陽と同じように動くのでしょうね。
ブルーモスクの犬。死んだように寝ています。 パムッカレのカルガモです。
■ トルコのトイレ事情
この旅行に行く1年程前に、トルコに行った知人の話では、トルコは水洗トイレ事情が悪く
トルコのトイレでは詰まり易いので、日本のトイレットペーパーを持って行った方が良いとの
サジェスションをいただきました。
ガイドブックにも、拭いた紙は流さないで、入れ物に入れる。と書いてあります。
なので、日本からトイレットペーパーを4ロール程持って行きました。
しかしながら、ホテルやレストランのグレードが良かったのか、はたまた男子用しか体験
しなかったためか、ローズバレーの簡易トイレを除き、洋式トイレで、紙を流すなとも書かれて
おらず、紙の質も良質でした。結果として、全然使うことなく持ち帰りました。
場所によっては、良質なトイレットペーパーの用意も必要かも知れません。
「トルコ式トイレ」は日本の「和風トイレ」に似ています。トイレ文化も日本と似ているのでしょうか?
トルコでも「トルコ式」は減りつつあるのだと思います。
蛇足ですが、南フランスへ行ったことに、「トルコ式」を見かけました。
かつての「オスマントルコ」の影響が如何におおきかったのかわかります。
■ 最後に
以上、トルコへ行って見たこと、感じたことを書いてみました。
ガイドのニハットさんが最後にお願といて言っていました。
1点目は、時間があればもう一度トルコをゆっくり見てほしいこと。
2点目として、日本に帰ったら、トルコを紹介していただき、多くの日本の方々に来ていただきたい。
多分、「まだトルコには良いところがたくさんあるよ。」ということ、また、「日本人がたくさん
来てくれて トルコを知って、理解してもらうことが、日本とトルコの関係がより良くなっていく」
と思っているからだと感じています。
日本とトルコ、離れていても、100年以上も好印象を持つ国は無いと思います。
後10年すると、ローザンヌ条約の縛りが無くなると、トルコも大きく発展していよう様な気がします。
機会があればまた訪れてみたいと思っています。
そんな訳で、ほとんどトルコの知識がなかった私にとって、いろいろ勉強にもなったと感じています。
また、たまたま出会ったガイドのニハットさんに感謝します。
トルコ トップへ Top画面へ